がんストーリーは突然に~46歳、働き盛りの2児の母が直腸がんになった話~

2018年夏、元気印の働く母が突然がん患者になっちゃった…入院そして外科手術を経て、まだまだ続くがんストーリーを綴ります。

青い空と向日葵~どこまでも優しくて、温かい。ステージ4を乗り越えたがんサバイバーさんの本を読みました

嬉しかった

生きてる

生きてる

生きてる 

 

今日も一日が終わった

あとは

すべてが未来…

 

(本書71ページ、そして表紙にも書かれている言葉より。)


青い空と向日葵 がん・ステージIVからの☆奇跡☆
 

 

 

もうね。

この言葉を読むだけで涙しました。

 

わたしは大腸がん、しかも一番初期である「ステージ1」という段階で見つかり、幸いにも今は元気でふつうの暮らしができている。

それでもここに至るまで、「嬉しかった 生きてる 生きてる」の感覚を何度も持ったから。

 

著者のまぁりんさんは、ステージ4。私の何倍も何十倍も何百倍も…未来が見えなくなり、絶望し、辛い気持ちを抱いただろう。そう思うと、ここに書かれた言葉「嬉しかった 生きてる」がどれほどに重いものか。どれほどに大きいものかと思う。

 

amazonで注文し、翌日に本が届いて、ひも解いて手に取ったとき、

その本があまりにふわっと軽いことに実はちょっと驚いた。

 

ステージ4のがんサバイバーさんが綴る闘病記は、きっとずっしりと重くて、その思いは何百ページにも及ぶものだろうと、なんとなく予想していた私。その予想は裏切られ、ちょっと、拍子抜けしたというのが正直な第一印象。

 

でもね、さいしょのページを見てすぐわかった。

この本を届けたい相手は、「がんになったあなたへ」

 

「わたしもいます 頼って構わないから」

 

その優しい言葉で、

いっぱいの向日葵でつくられたハートのイラストで、前書きが締めくくられていた。

 

もうそれだけで、がんになったばかりの「わたし」は、どれだけ救われるかと思う。

本が軽いのは、がんになったわたしが、ベッドで楽に読むことが出来るようにの配慮から。

 

読み進めるうちに、同じがんを経験したものとして、共感するシーンがいくつも出てきて。

思い出して涙してみたり、わたしだけじゃなかったんだあの思いは、とホッとさせられたり。

 

「そら」

「眠れない」

「いま できること」

「退院」

 

のくだりは特に。わかるなぁ。わかるなぁ。

うなずきが止まらない。

 

そして素晴らしいのは最後の章。

「がんになったわたしが伝えたいこと」

 

シンプルで、でも力強くて。

あれだけのわずかなページ数に、ぎゅっとこめられた、がん経験者だからこそ伝えられる「生きるヒント」たち。素晴らしいなぁ。

 

わたしも、がんになってから、伝えたいことはもう山のようにあるけれど。山のようにありすぎて収拾がつかなくなっていて(苦笑)

こんな風にメッセージにして、世に届けられるって。いいなぁ!素敵だなぁ!と素直にちょっとジェラシー感じちゃうほどです。

 

パステルカラーの優しい絵には、まぁりんさんの思いが、言葉と同じように乗っかっていて。絵が持つチカラも、しっかり受け止めさせていただきました。

 

不思議なことに、がんの種類もステージも違うわたしとまぁりんさんだけど、そこに流れるBGMはおんなじユーミンのあの曲。わたしは退院して家に久しぶりに帰ってきたとき、あの曲が無性に聞きたくなって。それからしばらく私の中にユーミンブームが起こっていました(笑)

 

わたしが入院していたがん研有明病院には、患者さんから寄付された膨大な数の書籍あり、図書館で借りるような感覚で自由に読むことができるんです。

わたしはぜひ、この本を置きたい。いちばん読んでほしいひとたちが、いちばんたくさんいる、あの病院に。