がんストーリーは突然に~46歳、働き盛りの2児の母が直腸がんになった話~

2018年夏、元気印の働く母が突然がん患者になっちゃった…入院そして外科手術を経て、まだまだ続くがんストーリーを綴ります。

入院12日目:術後8日目 がんの先輩、鳥越俊太郎さんの声と、石弘光さんの本に出会って

入院12日目:術後8日目

 

2018年8月28日(火)

 

やはり夜中にトイレに2回起きてしまうのは仕方ないのか…。と、もはやあきらめの日々。

今朝は5時10分に目覚めたので、日の出に間に合う!と思って窓辺に行ったら曇っていた。

ここにきて、太陽の見えない朝は初めてだ。これまでずっと、明るい朝だったのだなぁ。いや、確か手術当日は雨だった記憶がある。さて、どうだっけか。

 

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久しぶりにラジコを聞いていたら、どこのFMだったかわからないけれど、鳥越俊太郎さんの声が聞こえてきた。がんの大先輩の、鳥越さんである。

 

ここだけの話、私は数年前に鳥越さんのご自宅にてインタビュー取材をしたことがある。その時は、孫の話を書いた本を出されたばかりで、そのことがメインだったのだけれど、がんで何度も入院したけれどこんなに元気!というお話もされていて、驚いたことを思い出す。ジムに通い、食生活をとことん改善し、すこぶる調子がいいと話されていた。まさかその後、自分もおなじがんになるとはなぁ。そしていま、ものすごく久しぶりに鳥越さんのお元気そうな声を病院で聞くことになろうとはなぁ…。

 

そういえば昨日あたりから、痰がほとんど気にならなくなった。手術後、麻酔の管を喉から入れていたせい?で、気管がダメージを受け?痰がずっとからんでいて不快この上なかったのだ。痰は飲みこまず、なるべく出しなさいと言われるも、お腹に力を入れると傷口が痛いし~。話もしずらいし~。で、嫌な存在だった痰が、消えてくれた。ようやく。これはかなり楽である。

 

傷の痛みもほとんどない。術後1週間ってすごい!

 

あとは、婦長さん、いや、師長さんに退院OKをいただくだけだ。お向かいのベッドのHさんは明日退院、奥のベッドに入ったばかりのKさんは今朝、娘さん夫婦ともに手術室へ向かった。見送り、見送られ、次々に患者さんのリレーは続いている。

 

10時、師長さんが来て、ついに退院日が確定した!わたしの希望通り、8月最後の日、31日の10時に部屋を出るように支度してくださいね、とのこと。良かった。退院日には、私一人の予定ではなく、迎えに来る夫の都合なども関連するからね。希望通りで本当に良かった…。

 

お昼過ぎ、はじめてコインランドリーを使ってみた。洗い100円、乾かし200円と安い。たまった下着とパジャマ、それにタオルを洗ってみた。今週は家族はもう来ないから、着替えが届くあてもない。だからコインランドリーはありがたい存在だ。

 

今日は、1Fインフォメーションコーナーから借りてきた新書「癌を追って」石弘光著を読了。

 

石さんは、経済学者で、一橋大学の学長も務められた方。お父様が前立腺がんだったことから癌のことを調べはじめ、そのうちご自身も同じがんにかかり、家族目線・患者目線で体験談を綴った。この癌研有明病院で手術を受けたことから、病院の様子なども細かく書かれているので私にはとても身近でリアルで興味深い内容。最上階のVIPルームのこともよくわかる(笑)

 

さて石さんは今どうされているのだろう…と、すぐにググってみたら。

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なななんと、ニュースで報じられいた…すい臓がんで8/25に死去されたと。まさかそういうこととはつゆ知らず、何というタイミングで私は石さんを知ったのだろう。なんなんだろう、このタイミングは…。すい臓はここ有明ではなく、東京医科歯科大で治療されたらしいけれど。せっかくだから、生きているうちにお話聞いてみたかったな。ご冥福をお祈りするしかない。

 

そのあと、1階3番窓口に出向いた。保険請求のための証明書を依頼するためだ。

すると、同一病棟で同一科で手術・入院する場合は、複数の手術・治療を1枚の証明書にまとめて書いていただけるとのこと。そのほうが経済的ですよ、とのこと。

 

そうなの、証明書って1通書いてもらうごとに1万円くらいかかるのですよ…。安くないんですよ…。

私の場合、このあと、ストーマ閉鎖手術を控えているから、それを終えた時点で今回のと2回分まとめて手術証明書を出してもらうのがベストなのだ。なるほど。勉強になります。

 

ストーマと言えば、今日は看護師さんから、今後の自宅でのケアについての話があった。交換用のパウチ(袋)は、専門の代理店と直接やりとりして購入するとか。外出時は積極的にオストメイト用のトイレを使ってよい、とか。まだ若いほうだから、だれでもトイレを使うことは気が引けるかもしれないですけど…と言われ、そうか、やはり46歳は若いほうなのねと再認識。ストーマ生活に関しては、いろいろと面倒くさそうだなぁ、というのが正直な印象。まぁ、仕方ないのですが。

 

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お昼を食べて(8割ほど食べた)、シャワーを浴びてさっぱりしたころ、義理の両親が来てくれた。この二人が病院に来るのも今日が最後。ほんとうにお世話になりっぱなし。北海道の母が帰ってからは、この二人に我が家に寝泊まりしてもらって息子たちの食事のお世話などをしてもらっているのだ。二人とも70過ぎだけど元気で、こうして快くサポートしてくれているから、私は安心してこころゆくまで入院・休養できていますよ。感謝してもしきれません…。

 

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二人を12階と5階のテラスまで案内し、最後は1階のタリーズでお茶をした。私は持参したポカリを飲んでいた。このところ、朝いちばんの尿の出が今一つなんだけれど、それは寝ているときに脱水気味になっているからだそう。もっと水分を取らないと、ということで日中は積極的に飲んでいます。

 

FBやブログへのコメントがたくさん寄せられて、みんなの励ましが本当に嬉しく、ありがたい。わたしはどちらかというと、人を励ます側でいままで生きてきたつもりだけれど、今回は逆で、励まされっぱなし。お世話してもらいっぱなしだ。これは本来の私らしくない感じがして、どうも居心地が悪いかんじがするのだけれど、嬉しいことには変わりない。私のことを心配し、案じ、無事を祈ってくれる仲間の存在は、どれだけ私にパワーを授けてくれるか。本当にね、すごいパワーをいただいているよ。これは入院してみるまでわからなかったなぁ。会って直接言葉をかけてもらうことも、会わなくても、遠くにいても、文字で言葉をかけてくれることも。どちらも同じくらい、私に元気をくれています。ありがとう。

平成が終わり、令和が始まって。世代交代を実感した日

大型連休中ですが、我が家はとっても普通な毎日を過ごしております。一応、後半にイベントを入れているけれど、前半はゆったりまったりと。令和はじまりの本日5月1日は、昨日撮影した藤の写真の整理などをし(念願のあしかがフラワーパークに行ってきました♪)

calorina.hatenablog.com

 

テレビで報道される新天皇の即位の儀式などをチラ見していました。

 

 

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平成が終わり、令和に変わった深夜0時。

我が家では、夜更かし家族4人が集い、この時を平和に迎えられたことに感謝し、それぞれとハイタッチしました(笑)

元号が変わることにそれほどの強い思い入れはない4人でして。それはおそらく、ブラジルでの西暦生活が7年と長かったことも影響しているかな、と思いつつ。なんか今年は大晦日が2回あるみたいだね~などと言いながら、渋谷などに集うパリピの様子をクールに眺めている息子たちでした。

 

それでも、記念すべき時を、元気で家族4人で迎えることが出来たことはたいへんに大きな喜びであり…。わたしも、次の世代にバトンタッチできたなぁ、としみじみ思い、嬉しくなったのでした。

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昭和から平成に変わった時、わたしは17歳で高校2年生の冬休み中でした。バレー部の練習試合に向かう雪道の車の中で、天皇の容体が思わしくないみたいだね…などと会話した冬休み。

 

 

平成になり、その春に高3になり、大学受験に向けて勉強に励んだ平成元年。年が明けて平成2年に無事大学生となり、東京での学生生活が始まった。平成とはすなわち、わたしが大人として過ごした時代そのものだったなぁ。厳密にはハタチになったのは平成4年ではあるけれど、親元を離れて一人暮らしを始めて、独立したのが平成のはじまりと時をほぼ同じくしていた。

 

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それから就職し、結婚し、ブラジルで暮らし、二人の男児を生み育て。平成最後に大腸がんが発覚したときは、わたしは平成とともに終わるのか?!と一瞬思いましたが、なんとか大丈夫で、無事に令和を迎えることが出来ています。

 

そしていま、息子は、私が平成を迎えた時と同じ17歳。

私と同じ、新元号2年め、令和2年に受験をし(うまくいけば)大学生になる。

 

母と息子それぞれが、17歳で元号改正を体験するなんてね。ほんとうに、平成の31年間で、わたしは大人として親としての仕事をやってきたんだなぁ、と。一世代が終わったなぁと。今回あらためて自分の平成スタートを振り返ってみて、強く実感しました。

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厳密に言うと、次男はまだ中2だし、高3の長男に対してもまだまだ親としての関わりは必要なんだけど、次世代へのバトンは彼らに渡したぞ!という気持ちになったんです。そういう気持ちになって、なんか、ちょっと安心した感じがあります。

 

新しい令和の時代を生きていく息子たち、そして若い人たちが、これからますます成長し、大人になり、一時代を築いていくんだなぁと思うと。未来が楽しみで、ワクワクします。

 

そして、私たち平成メインで生きてきた同世代の仲間たちは、平成の31年間と同じくらい、令和の時代も楽しめるね、きっと。

 

 

新しい時代を迎える、おおきな新年のような明るい気持ち。日本を包む希望に満ちた雰囲気は、よい未来が来ることを示している気がします。新天皇も、新皇后も、これまでで一番晴れやかで輝いていらっしゃいました。これも本当に素晴らしいこと!

 

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令和のはじまりに、わたしも気持ちを新たにし。

これから来る新しい毎日を、楽しく、ありがたく、過ごしていきます。

新年度の健康診断に、正しい便潜血検査のやり方は大丈夫ですか?  

4月も早いものでもう半分が過ぎました。桜も終わり、今度はチューリップが見ごろの横浜です。

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新年度が始まり、職場の健康診断を受ける人もぼちぼちいらっしゃるのではないかと思います。はい、私も先日、さっそく受けてきましたよ。

 

検診前と言えば、食事制限(前の晩9時以降は食べちゃダメとか)と、検便の提出ですよね。この検便、ぜったいぜったいぜーったいにサボらないで下さいね。(知人で、何年も便の提出をさぼっていた方がいて、急な腹痛で病院に行ったら大腸がんの末期だった…という辛い事実があります。検診は受けていたのに、便だけはさぼっていたんですって…。その方は忙しいビジネスマンでした。ほんと、これは、悔やんでも悔やみきれませんよね)

 

さて、検便ですが、二日分を採取するように…と指示が出ていますね。

これも、同じ日に二個とか、やっちゃだめですよ。ちゃんと二日に分けて採取してください。と言うのも、大腸がんの前兆といえる「便に血が混じる」状態は、毎日必ずなる…というものでもないんだそうです。今日は混じってても、昨日は大丈夫だったり。そんな気まぐれさんらしいです、便潜血ってやつは。

 

そして最重要なのは、便の取り方です。

 

わたし、ハッキリ言って、2年前は取り方を間違っていたかもしれません…

 

綿棒みたいな形状のプラスチックの棒で便をこすりとる、ということは皆さんご承知のことですね。大事なのは、「便のどのあたりをこするか」なんですよね。

 

答えはずばり、便の表面。

なぜなら、大腸がんの場合、便の表面に血液が付着するんです。便の中味じゃなくて、あくまで表面。と言うのも、大腸の内側にがんの腫瘍が出来るわけですが、まぁ言わばできものですよね。そこを便が通過するときにこすれて、わずかに出血する。その血が便の表面につく。そういうメカニズムなわけです。

 

なので、一生懸命、便の中の方をこすりとってもダメなんですよね。

 

便検査キットの説明書をじっくり詳しく読めば書いてあることなので、善良な市民の皆さんには言わずもがなだったと思いますが(笑)

 

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写真は、大阪がん循環器予防センターさんのものをお借りしました。

http://www.osaka-ganjun.jp/medical/examination/colorectal/

 

 

私は実は、間違ったやり方で、2年前の便潜血検査をやっていました。

 

 

 

と言うのも当時、私は某ワインバーのホールスタッフとして働いており、飲食業に従事する者として毎月必ず検便をしていたんです。その時は特に「便をまんべんなく」採取する、という表現だったので、表面には注目していませんでした。でも、その検査って、大腸がんを調べるための便潜血検査ではなくて、細菌や寄生虫の有無を調べる検便だったのよね。だから表面に強いこだわりはなかったわけ。

 

その流れでわたしは、便潜血検査の二日間採取の時も、パート先に提出するのと同じ感覚でやっちゃっていたのでした。それじゃあ正確な検査結果を得られるわけないですよね。

 

わたしの大腸がん発覚は、1年前の職場の健康診断での便潜血検査陽性だったんですが、その時は、「なんで去年もがんがあったはずなのに、去年の検査では大丈夫だったのよー!去年見つかっていたら、がんはもっと小さくて済んだのにー!」と、ちょっと怒っていたのですが。なんてことはない、私の便の提出方法が不適切だったんだなぁ…と今更ながら。

 

ですので、もし私のように「便の表面ではなく、中味のほうまでまんべんなく」こすりとっている派の人がいらっしゃいましたら、それはダメよ!ということを肝に銘じていただければと。

 

せっかくの検査も、正しく受けないと意味がないですからね。

 

あともう一つ、健康診断がらみで言うと、万が一「要精密検査」「D判定」が送られてきたら…当たり前ですけど、それを受け取った時点でもう、近くのクリニックなどに予約の電話入れてくださいね。本当にね、一刻を争う場合もありますからね。痛くもかゆくもないから、まぁ、仕事が落ち着いたころに精密検査すればいいや…っていうのは絶対ダメですよ!

 

私は、検査結果を職場で受け取ったその日に、職場からスマホでクリニックを予約しましたよ。それでも、おしりカメラの予約が取れたのは数週間先ですよ。さらにポリープをとったりした場合は、それが悪性かどうかの病理検査の結果が出るまでそこから1週間待つし、悪性だったとして、手術するための病院のアポとって…などとやっていたら、どんどん時間が経過し、どんどんがんが育っちゃいますよ…。

 

なので、スタートが肝心です。

要精密検査なんて文字を見ると怖くなっちゃうと思うけれど、それを放置しておくほうがよっぽど怖いですよ。手遅れになっちゃったら嫌ですよ。

 

私は、このブログを読んでくれている大切な友達・読者の皆さんが、少しでも健康に不安のない楽しい人生を送ってもらうことが願いです。だから、こうして書いているんです。

 

皆さんの大切な人にも、ぜひ、このことをお伝えくださいね。

 

そして、職場の健康診断の機会がない主婦や自営業、フリーランスの皆さんは、市販のキットで良いのでぜひ便潜血検査を受けてください。おしりカメラは、そのあとでいいから。まずは、下剤もスケジューリングも必要のない、簡単お手軽な便潜血検査から!

 

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運営者:カロリーナ

初出掲載:2019年4月15日

人工肛門って何?~直腸がんからの「人工肛門(ストーマ)」オストメイトになる

人工肛門」とは何か?

人工的に肛門を作るの?どういうこと?

っていうか、その言葉自体、わたしはがんになるまでよく知らなかった…

ときどき、「だれでもトイレ」で見かける「オストメイト」の文字も、何のことかあまりわかっていなかった。

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それが、直腸がんになって、いきなり自分事になったから驚きであります。おかげで、人工肛門のこと、かなり詳しくなりました。ですので、まだご存じない方のために、ここで人工肛門についてご紹介したいと思います。

 

人工の肛門、と聞くと、

お尻の穴にプラスチックか何か人工的なものを付け、スイッチか何かで排便をコントロールするもの?みたいなイメージありません?

だって、人工だし。何かロボット的なことを想像してしまうのは私だけ?

 

ところが、改めて言葉の意味を調べると、人工とは「人の手を加えて作ること」

どこにもロボット的な意味はありませんでした(笑)

 

と言うことで人工肛門とは。

本当の肛門が機能しない・または使えない状況の身体になったとき、排泄物をどこから出すの?という話になるわけですが、その出どころとして、なんと、腸が使われるのです!

 

つまり人工肛門とは、

「自分の腸をへその脇から体外に出し、腸の切り口から排泄させる」仕組みのことを言います。(これは私の体験から私が作文したものなので、医学的な説明とはちょっと違うかも知れません。悪しからず)

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本当にびっくりしたのは、自分のナマの腸が身体の外に顔を出すという状態!

これまで体内で粛々と消化活動にいそしんでいた腸が、いきなり日の目を見るというか。外の世界に引っ張り出され、排泄担当になるという…

これは結構、かなり衝撃でした。人体の不思議。体ってすごい!

 

その様子たるや、まさに、へその隣に突如現れた赤い丸。梅干しと表現されることが多いようですが、梅干しにしては着色料がきつい(笑)赤いやつ。腸ってこんな色なんですね…当然ですが初めて見た。

 

そして、腸の穴から、お通じが脈々と排出されるんですよ。穴は小さいから、少しずつ少しずつ、ニョロニョロという感じで。大腸を通過しない排泄物は、色も匂いも、普通のソレとはずいぶん違って。例えるなら赤ちゃんのソレのような感じでしょうか。そしてそれは、自分の意思とは無関係に、食べて、消化が終わって、そこまで到達したときに自動的に出てくる。本当にコントロール不能な排泄現象なのであります。

 

さて、それを受け止めるのがパウチと呼ばれる「袋」です。梅干しのような腸(直径2センチくらいかな)をすっぽりと覆い、かつ、肌に密着させ貼り付ける袋を身体に取り付けます。袋は非常に高性能で、匂わないし、漏れないし、お風呂に入っても大丈夫な強度!ただし、貼り付け方が甘かったり、強い力で押しつぶしたりすると、もちろんはがれたり破れたりはするかも…。

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ですので、手術後にいちばん力を入れたと言っても過言ではないのが、パウチ交換の練習でした。このために、直腸がんでストーマ造設をした患者は、そうでない大腸がんの患者より1週間ほど長く入院期間をとるわけです。看護師さんによる最終テストに合格するまで(笑)交換練習を重ねます。

 

古いパウチをはがして、ストーマを洗って、新しいパウチを付けて…って文字で書くとそれだけなんですけどね。これが6ステップくらいの工程があって結構面倒くさいのですよ。「面板」と「パウチ」を「練り状の皮膚保護剤」を使って皮膚に密着させ…ってね。ただ単に袋をかぶせればいいってものではないんです。

 

有明ではまずパウチ交換のやり方をビデオを見て学ぶんだけど、正直、これ私できるかしら…と思うくらいに煩雑。でも看護師さんに「どんなおじいちゃんでも自分で出来るようになってますから大丈夫です!!」と言われ、そ、そうですか…と。頑張りました。(ときどき、奥様に交換をさせているといった患者様もおられるようですが、これは、自分で出来ないと災害時や緊急時にひとりになったときに非常に困ると思います。なので、どんなおじいちゃんでも、ひとりで出来るようになる必要があるのです!)

 

パウチ交換は、週2~3回のペースでおこないます。その間、寝ても醒めても、パウチの中にお通じが溜まっていき、溜まるたびにトイレに捨てるということをするわけです。当たり前ですが、皆さんが通常やっている「トイレに座ってお尻の穴から排便する」、ということはストーマの人はしません。その代わりに、袋の中身を捨てるんです。捨てるときは座って捨てるのですがね。本当は立って、腰の位置にトイレがあるほうがやりやすい。

 

ということで、オストメイト用のトイレと言うものが存在するんですね。

このマーク、見たことがあると思います。これこそが、人工肛門の人(オストメイトと呼びます)向けの排泄所がついているトイレなんです。

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洗面所の大きいやつが個室にありまして。立ったままパウチを開いてここにお通じを捨てて、水洗ボタンを押して流す。これは本当にやりやすくて便利!私は、駅やデパートなどでオストメイト用のトイレを見つけては喜んで入っていました。

(写真は、お世話になっている車のディーラーさんのトイレ。とても綺麗なうえに、オストメイト仕様になっていて感動した…)

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ところで私は、見た目は単なるアラフィフ女なので(笑)、だれでもトイレに入るのはちょっと抵抗はあります。妊婦にも見えないし子連れでもないし、どこにも障害があるように見えない。でも、そういう人でもオストメイトなんですよね…

見た目ではわからない障害がある、という当たり前のことに、自分がなって初めて気付かされました。

(ちなみに、永久人工肛門の方は、障害者手帳が発行されます。私は一時的ストーマなのでそうではないのですが)

 

このように、トイレ問題は思ったより不便ではなくて、慣れれば平気でした。タイミングよくトイレに行くだけですから、数時間もトイレに入れないような状況さえ避ければ(登山とか高速道路の渋滞など)たいがいのお出かけも大丈夫です。

 

恐れていたのは、食べ物が詰まって便が出なくなること。ストーマでの排泄は、食べたものによって、お通じの形状や匂いがダイレクトに影響を受けます。こんにゃくとか、青菜、海藻など、形がそのまま出てくるような食材は食べすぎ注意。アルコールを飲むとゆるくなる、ニンニクやニラは当然だけど匂いが強くなる…などなど。コツをつかめば、そのあたりの食べ物コントロールは可能なので、幸い私は詰まることはありませんでした。

 

あとは服装問題。へその横に常に袋をつけている「有袋類」なため(笑)、袋を圧迫しないような服が求められます。たとえば、へその下で履くローライズのジーンズなんかはOK。服で袋を隠したいので、丈長めのトップスは必須。なので、普段はあまり着ないチュニック+レギンスという組み合わせを取り入れてみました。退院後すぐは買い物にもあまりいけないので、DoClasseの通販が大活躍でした。

買い物に行けるようになってからは、無印とかHeart Marketというプチプラのお店でこんなコーデを買ったりしました。

 

 

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ストーマパウチ(袋)の可愛いカバーなんてのもあるんです。これもネットで見つけて買いました。こういうの付けると、気分が上がります♪

 


 

ちなみにストーマの写真はもちろん撮ってあるけど、ちょっとブログに掲載するには刺激が強すぎると思うので…気になる方は画像検索などでお探しくださいね。

 

また、この本には大変お世話になりました。快適ストーマ生活とは、なんとわかりやすくいいタイトル!イラスト満載で楽しい一冊です。

 

 

 

なお、専門家によるより詳しくわかりやすい解説は、がん研有明病院の専用ページをぜひご覧ください。さすがによくまとめていただいています。

ストーマ(人工肛門)について|WOC支援室|がん研有明病院

 

このほか、ストーマと温泉の話とか、まだまだ語りたいことはありますが…

人工肛門とは何か。おわかりいただけましたら幸いです。



がんの免疫療法でノーベル賞受賞の本庶佑京大特別教授の講演会にて思うこと

朝日新聞は購読していないし、ときどきウェブ版で記事数限定のモードで読ませていただく程度なのですが、そんな私にも講演会情報がメールで送られてきました。朝日賞創設90周年記念講演会で、がんの免疫療法の発見でノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑先生が登壇されると。

 

今の私は、がんというキーワードには敏感に反応するので(笑)、抽選で600名とのことだけど、土曜日の午後だし、申し込んでみたら見事当選案内のメールが。ということで、本庶先生のお話を生で聞いてまいりました。

 

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会場の有楽町朝日ホールは有楽町ルミネの中にあって超便利ね。開始10分前に入ったけど、さすがにほぼ満席。それでも前のほうの席がちらほら空いていたので、私は高校生らしき少年2人組の隣に座った。そうか今日は高校生も来るような会なのか!とびっくり。そして彼らが非常に熱心にメモを取りながら聞いていることにもびっくり。歳の頃はうちの長男と変わらないのに、かたやサッカー部員、かたや京大・ノーベル賞に興味があるとは…。子供も興味がいろいろだなぁ、とまずそんなことを思ってしまう。

 

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  本編に先立ち、主催の朝日新聞社社長から、朝日賞についての紹介があった。なんとこれまで過去に26名の朝日賞受賞者がいるそうだが、そのうち16名がその何年も後にノーベル賞を受賞していると言うからすごい!もちろん本庶先生もその1人。すごいのは朝日賞が受賞されてから10年後20年後とかにノーベル賞を取ると言うこと。科学の世界、研究の世界は本当に長丁場なのだなぁと。

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そしていよいよ本編、本庶先生の講演だ。背筋がしゃんとしてクールな印象の先生。ほとんど前置きなし、時候の挨拶などなしの、いきなりとも思える講演のスタートに少々びっくりしたけれど(笑) そういえば以前、理系の男友達が言っていた。理系の人ってメールを書くにしても用件だけを淡々と伝える方が得意で、前置きとかクッション言葉とかを書くのが苦手なんだよね~、と言っていたことを思い出した。まさに本庶先生の講演スタイルはそういう感じで、無駄を省いたクールでシャープな話しぶり。それがとても素敵で、私は特に周りに文系の友達が多いし、こういう理系の講演を聞く機会も少ないので、なんというか新鮮で!そんな本庶先生に心底しびれました♪

 

さて印象はさておき、講演本編の内容は、おもに免疫療法がどのようにして見つかり、それから20数年を経てようやく実用化に至った経緯、そしてそのメカニズムを、専門的な内容を含めて詳しく話してくださった。化学式みたいなスライドもいくつも出てきて、その辺のことがちょっとわかりにくかったけれども、私が理解できた部分について、とても大事な話だったからここにシェアいたします。

 

◆がん細胞と言うものは、あまりに変異が多くて、とにかく絶え間なく変異している。

◆だから抗がん剤を使っても、そのうち抗がん剤に抵抗する性質に変異する。だからその抗がん剤は効かなくなる。そしてまた違う抗がん剤を使ってもやはりそれに対応する形でがん細胞が変異して、また効かなくなる。

◆免疫療法の特徴として、

・1つ目:正常細胞が影響を受けないので、副作用が少ないと言うメリットがある。

・2つ目:いろんな種類のがんに聞く。というのは、抗がん剤と言うのは、がんの発生場所によってかなり細かくいろいろな種類のものがあり、各種がんに共通すると言うものは少ない?んだそうだ。

・3つ目:免疫療法は効く人と効かない人がいる。その理由としては、免疫力には個人差が大きいから。たとえば風邪をひいてもすぐに治る人と重症化する人がいるのと同じように、がんに対する免疫力も人によって違うと言うこと。

・4つ目:免疫療法が効くがんは、がん細胞の変異が高頻度なものである。

ここちょっと難しかったんだけど、がんによって、変異が多いものと少ないものがあるんだそうです。多いものを、高頻度と言うようです。たとえばメラノーマ(皮膚がん)は高頻度なので効くとか。

・5つ目:抗がん剤は投与をやめると再びがんが大きくなるが、免疫療法はやめてもがんが大きくならないことがわかっている。→これすごいことですよね!!

 

※1つショッキングだったのは、がんの外科手術ではよくリンパ節を切除する(リンパ廓清)けれども、リンパ節を取りすぎると免疫療法がその後効かなくなるということがわかっているようです。本庶先生が外科の先生に何回そのことを言っても聞いてくれないんだよ~と嘆いていました(笑)。

 

◆本庶先生が考える「がん治療の未来」とは、

今以上に多くの種類のがんが免疫療法の対象になる。がんは完治を目指すというより、免疫療法をうまく使って共存していく病気になっていくだろう…とのこと。

後は、オプジーボなどの「免疫チェックポイント阻害薬」(いわゆる免疫療法で使う薬)が2024年には年間で4.5兆円規模の市場があると言うこと。→すごい金額ですね…確かにがんは2人に1人がなる時代だし、それに対する治療薬として免疫療法が発展するのは良いことで、それに対してお金を使う人が増える…と言う構造はよく理解できます。

 

◆わたしが印象的だった話

・これまではがんの研究は「発がん」の研究、つまりどうしてがんが発生するかということに対して集中していて、がんの「治療」と言うことに対してはおろそかだった、と言うこと。

・日本で見つかった免疫療法なのに、日本以外で使われている現状がある。(治験数がアメリカは日本の10倍、中国すら日本より治験数が多い)

・若手研究者の減少が止まらない。基礎研究に対する資金的な援助が日本はとても少ないから、研究者のなり手がないのだ…。

・教授という仕事は、上司もいない、忖度する相手もいない(ここで会場笑い♪)、自分で好きなことができるという点がとても良いけれど、貧しい。

→それに対し、本庶佑有志基金 http://www.kikin.kyoto-u.ac.jp/contribution/nobel/ を京大内に創設し、寄付を募っているとのことでした。

ここまでが本庶先生の基調講演。約40分強のお話だったけれども、浮ついた感じが全くなく、本当に、the研究者!と言う風情で、表情も変えない無駄のない語りが心地よく聞こえたりもしました。

 

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そして後半はパネルディスカッション。

パネリストは以下の3名と、本庶先生。

・もともとNTTで物理学を研究していた山口栄一さん(京大教授)

・経済学者の上山隆大さん(内閣府総合科学技術・イノベーション会議常勤議員)

・32歳の若手にして、東京医科歯科大学アメリカ・シンシナティ小児病院で教授を務める武部 貴則さん

 

この4人で、主に研究者についての日米の差…特に経済的な面や研究の自由度などの違いについて意見を交わしました。今はこの科学の研究分野において、日本は本当に危機的な状況だそうで、科学分野での実績を表す目安になるという「論文の数」は今、中国が非常に伸びていてアメリカをそのうち上回ると予測され、今後は中国が科学大国になるだろうとおっしゃっていました。

 

日本は大企業が基礎研究から撤退した96年以降、特に物理の分野での学生が激減しているとのこと。企業の研究所に就職すれば、給料をもらいながら研究ができたけれども、今そういう就職の口も少なくなったから、とにかく研究者は貧しいと言うイメージで、学生も来ないと言うことらしいです…。良くないね、この流れ…。

 

アメリカでは今、物理分野からライフサイエンスの分野に研究目的が完全にシフトしていて、それと言うのは、この分野が大きなお金を生むからだそうです。さすがアメリカな発想だなぁと。アメリカでは例えば、UBERが40,000,000円の基礎研究費用を計上し研究をしているとか。畑違いのベンチャー企業が大金を使って研究に当てていると言うこの状況は、ほかでもない将来の収入を見込んでのことのようです。なるほどですね。お金を生む分野に投資する。確かにそれがお金の正しい使い方ですよね。

 

ところが日本の場合は企業の内部留保でお金を貯めこみ、研究費としてお金を使おうとしない。それは本当にもったいないし、だからどんどん外国に負けていくと言う話でした。研究の世界は成果が出るまでに長い年月がかかるし、それが実用化されるかどうかの確実さもない、いわば、どれだけリスクを取れるかどうか…ということが決め手となるようです。だから若手研究者たちがリスクを取れるようにするには、制度的にどうするのが良いかを国としても考えなければならないと言う事だそうです。

 

この話の流れで1つ面白かったのは、シンシナティでの経験を披露してくださった若手の武部先生の話。アメリカでは、研究費を集めるために、研究者と一般の人たちとの接点をもっと密にして、両者がコミニュケーションを図ることが大事!と言うことでした。つまり研究の意義を研究者が積極的に一般に向けて語ることで、出資者の共感を得る=研究費が集まる…。その流れこそが非常に意味があると。シンシナティでは、富裕層の人たちと科学者がディナーをして語り合い、そこでお金を集めるということを実際にしているそうです。

 

このことは非常に納得しましたね。日頃、普通に生活している私たちにとって、日本の研究費がそんなに少ないこととか、日本がその分野で立ち遅れているとか、研究にどれだけのお金がかかるのかとか全く意識することもないし聞く機会もないし、正直全然気にしていません。でも研究成果は最終的には自分たちの病気の治療といったところに関わってくる。がんだけじゃなくて、いろいろな医療分野でまだまだできる事はたくさんあると思う。その具体的な研究内容を私たちがわかる言葉で説明してもらえたら、誰しも応援したくなる!と言うのが人情ではないでしょうか。

 

だからその視点、つまりは科学者と一般の間のコミニュケーションを密に!と言う視点は非常に私は気に入りました。私ももっと、いろんな研究の話を聞いてみたいよ!(そのかわり、文系人間にもわかるようなコトバでね♪)

 

そして最後。質疑応答では主に高校生からの質問を積極的に受け付けてくれました。これはすごくよかった。3名の高校生から、素晴らしい質問が飛び出しましたよ。

 

◆Q1:大学で研究をしたいと思っているけれども、どういう研究をしたらいいかまだ全然わからない。先生はどうやって決めましたか?

→常に「自分が本当にやりたいのは何か」を考えながら過ごすこと。

 

◆Q2:医療で寿命を延ばすということに、先生はどうお考えですか?というのも祖母が抗がん剤の副作用でとても辛い思いをしていまして…。

→心配いりませんよ、人間は必ず死にます。だから自分はどういう死に方をしたいか。それを若い時から考えることこそ大事です。寿命は限られているし、だからこそ医療の本当の使命は予防すること。病気のほとんどは「治る」もので「治す」ものじゃない。医師はその「治る力」を邪魔しないことが大切。そして医学は未発達でわからないことがまだまだいっぱいあるのです。

 

◆Q3.自分は地学の基礎研究をやりたいと思っているが、それはあまり人の役に立ちそうなものではない。そういう基礎研究を目指す学生へのメッセージをお願いします。

→とにかく良い先生を選ぶこと。日本中、いや世界中探してでも。自分の大学の先生じゃなくてもいいから、いい先生を選ぶことです。

 

うーん。高校生のまっすぐな質問、とてもいいですよね。そして本庶先生はそれぞれに即答されていて、さすがだなぁと。

 

本庶先生からは、司会者から最後に高校生へのメッセージをお願いします、と振られ、

 

◆自分の頭でものを考えること。先生の言うことばかりを聞かない。先生に「それは違うんじゃないですか」と言う位じゃないと、先生の事は超えられませんよ。そして、きちんと人と議論をすること。喧嘩を口でやる、ディベートでやること。そういう文化が育つことが日本のあらゆるセクターで必要だと感じています。

 

…と締めくくられました。

 

前半の専門的な免疫療法の話ももちろん良かったけれど、科学者としての先生の思いとか、日本の問題とか、これまでなんとなく伝え聞いていた研究費不足・大学教授は貧しいと言う話は非常によく理解できました。

 

結局日本はこのことに対してどんなふうに対応しようと思っているんでしょう。国も企業も、そして学生たちも、どんなふうに思っているんでしょうね。いろいろ聞いていて、優秀な日本の頭脳がどんどんアメリカなどの国外に流出してしまうのね、とストンと納得できました。でも、それでいいのかなぁ。わたしは今までこのことをそれほど真剣に考えたことがなかったから、自分なりの考えなどというものにはまだ至ってないけれど。一つ言えることは、思い切り研究をやってみたいと思っている若い学生さんが、自分の国・日本でそれを叶えられないのは、もったいないことだと思うのです。海外に出るのはお金もかかるしね。日本にだって設備があり指導者がいるのであれば、あとは研究費用さえなんとかなればいいんでしょう?ここはやはり、ZOZOの社長とか孫さんとかに、もっともっと研究費をお願いするのが良いのかしら?

 

私は自分ががんになったから、こういうネタに対するアンテナが立って今回聞きに来たけれど、そうでなければ自分はここにはいなかったと思います。そして、このようなことを考えるきっかけもなかった。と言うか、普通に考えて、ノーベル賞受賞者のお話を直に伺える機会はそうそうないですよね。貴重な時間だったなぁ…と振り返りを書いて、いま改めてこの経験に感謝をしています。

 

本庶先生が語る「がんの未来」が現実となり、がんとの共存が(苦しくなく)出来るようなりますよう…

 

研究者の方々にはこれからもよろしくお願いします、と申し上げたいです。

 

そして富裕者の方々には、研究者の方々への支援をよろしくお願いします、とがんサバイバーの一人として申し上げたいです。

 

最後にリンクもう一回貼っておく(笑)

www.kikin.kyoto-u.ac.jp

 http://www.kikin.kyoto-u.ac.jp/contribution/nobel/ 

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がん研有明病院のクラウドファンディングによる素敵な中庭

今日は術後6ヶ月の検査のため、久しぶりに有明に来ています。ビッグサイトに向かう人に混じり、午後3時過ぎ、国際展示場駅からテクテク歩いて病院へ。この季節は初めてなので、少し楽しみ!


そう、私の楽しみは、病院5階にある中庭を巡ること。入院中、歩数を稼ぎ、運動するために毎日歩いた中庭は、窓辺と並ぶ私のお気に入りスポットです。

 

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綺麗に手入れされた花壇に、コンテナの寄せ植え。真夏の暑さに負けそうになってたお花だけど、スプリンクラーに加え水やりをしている職員さんの姿を見て、すごいなあ、お手入れちゃんとしてくれているんだ!と感動したものです。


さてこの中庭、ずっと前からあったと思いきや、

私が入院していた8月のほんの数ヶ月前にリニューアル工事が完成したんだそうです。


夏のある日、私がいつものように中庭をブラブラしていると、病院の事務の男の人がいらしたので、庭が素敵で癒されていますよ!とお声をかけてみました。するとその事務長さんは、ここができた経緯を私に話してくださいました。元々はそれほど手入れされていなかった普通の中庭だったんだけれども、クラウドファンディングで庭作りをやりたいと寄付を募ったら、多くの方が賛同され、今のこの姿にリニューアルされたそうです。確か700万円ぐらい集まったとおっしゃっていました。

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庭園いろどりプロジェクト と言うそうです。案内のポスターが新たに貼られていて、それもまた素敵でした。

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そんな出来立てホヤホヤの中庭をタイミングよく利用させていただくことができ、本当に良かった。癒しの場所でした。


そして今日久しぶりに訪れてみると、春の花に植え替えられていました。可愛いカラフルなポピーの花が、一番大きなメインの寄せ植えの鉢に咲いていました。秋にはコスモスが揺れていたところも、ピンク系の可愛い花に生まれ変わっていました。

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オリーブの木は青空に向かって成長しているみたいで、中庭のシンボルツリーとしての風格が増してきたようにも見えました!

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夏はちょっと元気がなかったローズマリーもスクスクと伸びて、緑鮮やかに、そしてフレッシュな香りも健在でした。


ここにいると花に癒され青空に癒され、本当に言い古された言葉ですけども、入院生活のオアシスと呼べる場所でした。こういう環境づくりってとても大事だなぁと思います。どこの病院でもある訳ではないと思うので、その辺りもこの病院を選んでよかったなと思うところです。

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さて久しぶりのCT検査は…あっという間に終わりです。バンザイして横になり、輪切り撮影の機械に二度ほど入ります。そして今度は左腕の静脈から造影剤なるものを体内に入れ、体がじわーんと熱くなり、また機械の中に。ものの5分ちょいでおしまいです。

 

これで全身を輪切り状態に撮影し、がんが転移しているかどうかを見るのだと思います。

転移か…あったらやだなぁ。

 

普段はとても元気で、トイレ問題以外はすこぶる快調な私。がんだと言うことを忘れるほどに元気ですが、ここに来るとやはり…ね。ぐっと患者モードに引き戻されますね…。

油断しちゃダメよ、わたし。

そんな声も、ここに来ると、自分の中から聴こえてくるのです…。

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