がんストーリーは突然に~46歳、働き盛りの2児の母が直腸がんになった話~

2018年夏、元気印の働く母が突然がん患者になっちゃった…入院そして外科手術を経て、まだまだ続くがんストーリーを綴ります。

青い空と向日葵~どこまでも優しくて、温かい。ステージ4を乗り越えたがんサバイバーさんの本を読みました

嬉しかった

生きてる

生きてる

生きてる 

 

今日も一日が終わった

あとは

すべてが未来…

 

(本書71ページ、そして表紙にも書かれている言葉より。)


青い空と向日葵 がん・ステージIVからの☆奇跡☆
 

 

 

もうね。

この言葉を読むだけで涙しました。

 

わたしは大腸がん、しかも一番初期である「ステージ1」という段階で見つかり、幸いにも今は元気でふつうの暮らしができている。

それでもここに至るまで、「嬉しかった 生きてる 生きてる」の感覚を何度も持ったから。

 

著者のまぁりんさんは、ステージ4。私の何倍も何十倍も何百倍も…未来が見えなくなり、絶望し、辛い気持ちを抱いただろう。そう思うと、ここに書かれた言葉「嬉しかった 生きてる」がどれほどに重いものか。どれほどに大きいものかと思う。

 

amazonで注文し、翌日に本が届いて、ひも解いて手に取ったとき、

その本があまりにふわっと軽いことに実はちょっと驚いた。

 

ステージ4のがんサバイバーさんが綴る闘病記は、きっとずっしりと重くて、その思いは何百ページにも及ぶものだろうと、なんとなく予想していた私。その予想は裏切られ、ちょっと、拍子抜けしたというのが正直な第一印象。

 

でもね、さいしょのページを見てすぐわかった。

この本を届けたい相手は、「がんになったあなたへ」

 

「わたしもいます 頼って構わないから」

 

その優しい言葉で、

いっぱいの向日葵でつくられたハートのイラストで、前書きが締めくくられていた。

 

もうそれだけで、がんになったばかりの「わたし」は、どれだけ救われるかと思う。

本が軽いのは、がんになったわたしが、ベッドで楽に読むことが出来るようにの配慮から。

 

読み進めるうちに、同じがんを経験したものとして、共感するシーンがいくつも出てきて。

思い出して涙してみたり、わたしだけじゃなかったんだあの思いは、とホッとさせられたり。

 

「そら」

「眠れない」

「いま できること」

「退院」

 

のくだりは特に。わかるなぁ。わかるなぁ。

うなずきが止まらない。

 

そして素晴らしいのは最後の章。

「がんになったわたしが伝えたいこと」

 

シンプルで、でも力強くて。

あれだけのわずかなページ数に、ぎゅっとこめられた、がん経験者だからこそ伝えられる「生きるヒント」たち。素晴らしいなぁ。

 

わたしも、がんになってから、伝えたいことはもう山のようにあるけれど。山のようにありすぎて収拾がつかなくなっていて(苦笑)

こんな風にメッセージにして、世に届けられるって。いいなぁ!素敵だなぁ!と素直にちょっとジェラシー感じちゃうほどです。

 

パステルカラーの優しい絵には、まぁりんさんの思いが、言葉と同じように乗っかっていて。絵が持つチカラも、しっかり受け止めさせていただきました。

 

不思議なことに、がんの種類もステージも違うわたしとまぁりんさんだけど、そこに流れるBGMはおんなじユーミンのあの曲。わたしは退院して家に久しぶりに帰ってきたとき、あの曲が無性に聞きたくなって。それからしばらく私の中にユーミンブームが起こっていました(笑)

 

わたしが入院していたがん研有明病院には、患者さんから寄付された膨大な数の書籍あり、図書館で借りるような感覚で自由に読むことができるんです。

わたしはぜひ、この本を置きたい。いちばん読んでほしいひとたちが、いちばんたくさんいる、あの病院に。

がんの大敵「酒」:酒飲みの傾向と対策~自分の遺伝子に聞いてみる(後編)

 

 

c-calorina.hatenadiary.jp

前編で書きました通り、

 

 

自宅での簡単な細胞採取で出来ちゃうという「アルコール感受性遺伝子検査」の存在を知り、さっそくググると、なんと楽天とかアマゾンでも売ってるんですねキットが!

 
GENOTYPIST アルコール感受性遺伝子検査キット【口腔粘膜専用】※レターパックプラスでお届け【他のゆうパック商品と同時注文時はゆうパックの送料に準じる】

ちょうどお買い物マラソンだったこともあり(笑)すぐに夫婦二人分注文したら、ものの数日で届きました。ちっさい箱に入ったキットが。

 

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検査自体は本当に簡単です。そんなんでわかるんかい?と突っ込みたくなるくらいに。

 

専用の綿棒で、口の中(ほほの内側)を何度もこすりとる。ここに酒飲み遺伝子がくっついてくる、らしい。食後30分はおいて、こする前には口をゆすぐ。準備と言えばそれくらいです。おしりカメラ前の食事制限と下剤に比べたらなんて簡単なことよ!

 

 

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そして綿棒を15分くらい清潔な場所に置いて乾かして、ふたをして専用の封筒に入れて検査会社に郵送するのみ。ポストに入れるだけでOK。切手不要です。

 

結果が届くまでは2週間ほど。楽しみに待ちます。

健康診断の結果を待つのは、もはやこのお年頃になると楽しみではなくなるが(笑)、この結果は楽しみだった。

ちょっと前の、がんを患う前の私だったら、この結果も全然楽しみじゃなかったと思う。

 

酒好きなのに、酒を飲んではいけない体質だったらどうしよう…

酒を飲む楽しみが減るじゃないかー。

だったら自分の体質なんて、知らないほうが幸せじゃないかー。

 

間違いなくそういう思考回路だったわね、私。

 

でも今は、ワインをやめない、これからも(少量でもいいから)飲み続けるぞと、がんサバイバーとして決意したからには。己をまず知ることがとにかく大事だと思うんですよ。

 

敵(愛するワインを敵とは呼びたくないが、そこに含まれるアルコールってやつは間違いなくがんリスクを高める敵には違いないので)を知る前に、己を知れ!ってやつですよ。

 

だから、自分がどの酒飲みタイプであっても、それを受け入れて、そんな自分を理解したうえでワインを飲む!そのほうが安心に決まってます。ね?そうじゃないですか?

 

さて届いた結果はA4の封筒に入っており、なかなか立派でした。

検査機関は広島県にあるけども。監修は、かのアルコール依存症治療で有名な「国立病院機構久里浜医療センター」が行っているんだ!

 

そして結果を見てみると、

わたしはR3型というものでした。

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アルコールの分解に重要な役割を果たすという2つの遺伝子について調べたんだけど、

 

遺伝子その1:ADH1B が3型(高活性型)

遺伝子その2:ALDH2 がR型(低活性型) 

だそうです。

 

日本人の24.7%に該当するタイプだそうで、一言で言うと

「飲酒による健康リスクが高いタイプ」ですって…

 

うーーーん。わかっちゃいたけど、ズバリそう言い切られると。酒好きとしてはちょっと、かなり残念(涙)

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具体的にどういう特徴がこのタイプには見られるのか、という解説も書いてあります。

「アルコール⇒アセトアルデヒドの分解が速いので、少しの飲酒でも顔が赤くなる。が、続けて飲むことである程度飲めるようにはなる。飲み続けていると、上部消化管がんになりやすいので、定期的な検診が必要」

 

そうですか。上部消化管がん、ですか。

 

私がやった直腸がんは、下部消化管、なんですよ。上部じゃないの。

上部と言えば、食道がん。それに口腔がん、咽頭がん喉頭がんというのもある。

 

そうなの。一回、直腸がんをやったからと言って、ほかのがんにかからないっていうわけでは全然ないの。おたふくや水ぼうそうとはわけが違うんですよね、がんは…

まだまだ私にはがんリスクはある。

そして、上部消化管がん、と具体的な名前も挙がってきた。 

 

結果報告書には、注意すること として、こんなことも書いてある。

 

「このタイプは初めは下戸に近い状態。だが飲酒機会が増えることでアルコール耐性ができ、鍛えれば飲めるようになるタイプ。飲酒習慣がつくことで上部消化器がんのリスクや、飲酒量増加に伴い肝障害、膵炎、糖尿病などのリスクが高まる」

 

もっと読むと、 予防のポイント も書いてある。

 

「少しの飲酒でも食道がんのリスクがW型と比べ約8.84倍高く、また3合以上の飲酒では約114倍(!)まで高まるため、飲酒習慣をつけないことが大切。毎日飲酒される方は、適正量を把握し、定期的な検診を」

 

114倍ってすごいよね…(汗)

ちなみにW型というのは、大酒のみタイプのこと。もともとお酒に強いタイプを指すようです。あああ、私もその部類だったら。もう少し安心して(?!)ワイン飲めるのにー。

 

いや、そうじゃないよ。

大酒のみだからと安心して飲んでたら、アルコール量は増えるにきまってるし、それだけ体に負担をかけてしまうよ。

 

つまり、自分がどのタイプかわかることも大事だけど、

そもそもの「適量」を知り(しつこいけど1日に純アルコール20gまで)

飲み過ぎないこと!

これが最も大事なのではないかと思います。

 

別にがんになっても、膵炎になっても、糖尿病になってもいいんだもん!いま美味しく飲めればいいんだもん!今を楽しめればいいんだもん!

という方は、この記事は完全無視で構いません。

 

酒飲み全盛期の私だったら、完全無視派かも知れなかったなぁ(苦笑)

 

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KONDOヴィンヤードのナカイ・ミュラワ。お盆にジンギスカン鍋を囲んで

でも、一度がんをやってごらんなさいよ。

もう、酒飲み全盛のような飲み方は出来なくなるよ。

私のがんは、幸いにしてタチがいいほうで、今も元気に普通の生活に近い毎日を送っているけれど。そしてワインも時々は飲めるけど。

そういうがんばかりじゃないし。

私だって、転移とか再発とか。完全にゼロとはだれも言い切れない。

 

一度がんをやるってことは、そういうことなんです。

がんになる前の自分には、もう戻れないんだよ。

 

酒飲み仲間に言いたいのは、

「これから先も楽しく美味しく酒を飲みたいなら、いまこそ、酒量をコントロールせよ!」

 

そして自分をコントロールできるのは、自分しかいないんだよ…。

 

もし、自分はすでに依存しちゃってるかも?とちょっとでも思っている方は、この検査結果票の末尾に「飲酒習慣チェックシート」がついているので、やってみるといいかもしれません。

 

これは、AUDITというテストだそうで、

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世界保健機関(WHO)が作成したアルコール健康問題のスクリーニングテストで、世界で最もよく使われています」とのことですよ。

 

ちなみに、わたしもこのテストをやってみたら、

私は15点:アルコール依存症の疑い でしたよ…とほほ…

でもこれから先は、0~7点:非飲酒または危険の少ない飲酒 になります!(宣言)

 

ご参考までに、

毎晩家でもワイン飲んでいた(主に泡)わたしが、いまワイン代わりに飲んでいるのがこちらです。お酢だし、ノンアルだし、美味しいし。これは超オススメです。

 

あと、この本も非常に秀逸。

ご自身も酒飲みだというライター:葉石かおりさんによる、酒好き医師へのインタビューまとめ本です。なぜアルコールが身体によくないのか、がんリスクを高めるのかなどなど、とてもわかりやすい言葉で丁寧に解説されています。酒飲みなら一度は目を通しておくとよいかも。


酒好き医師が教える最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない/葉石かおり/浅部伸一【1000円以上送料無料】
 

アルコール依存症とは編集

 

 

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がんの大敵「酒」:酒飲みの傾向と対策~自分の遺伝子に聞いてみる(前編)

がんになるリスクが高い人と言えば、必ず出てくる要素が

 

・酒飲み

・喫煙者

・運動不足(肥満)

 

ですよね…。いや、がんに限らず、いわゆる成人病(古いね。今は生活習慣病か。)の原因として挙げられるのも、この3つでしょう。

全部に当てはまるわけじゃないけど、私、お酒に関してはもう何も言えねぇ!状態でした。

 

そんなに若いころから酒飲みだったわけではなくて、学生の新歓コンパで初めて瓶ビールを飲んだらぬるくて苦くて不味くて。逆にビールなんて全然美味しくないじゃん!と思った口でした。お酒を飲む機会があったとしたら、モスコミュールとかカルーアミルクとかね、そういう甘いのを飲んでいた可愛らしい女子大生でした(笑)

 

それが社会人になり、東京から札幌へと移り住み、新入社員になって数か月経ったころに大通りのビアガーデンデビューを果たしたわけです。仕事帰りに同期らと飲んだジョッキの生ビールがね!キーンと疲れた体に響き渡り。ビールの美味しさに目覚めてしまいました…

 

それからはビールを飲んだり。ワインも当時マドンナとかマテウスロゼとかのCMが流れて(原田知世ちゃんのね)流行り始めていたから、それなりに飲んでいた。でもそんなに強いっていうほうではなくて、とにかく飲んだらすぐ顔に出るタイプで。赤くなって、顔どころか首筋まで赤くなる子だから、すぐ飲酒がばれてた。

 <

そうこうしているうちにブラジルに行き、なぜかそこでワインに目覚め(当時、サルバドール日本語学校にたまたま置いてあったワイン漫画「神の雫」に出会ったのがきっかけ)。帰国後、ヤフオクで全巻大人買いし、飲食店勤務じゃなくても素人でも受けられるワインの資格があることを知り、ひたすらガリ勉し(なにせSF資質に学習欲が上位にあり)、2015年秋にはワインエキスパートの仲間入りが出来たのです。

 

思えばこのころ、比較試飲のため、ワインをかなり飲んでいましたね…。自宅でも、外でも。当然毎日飲んでました。そうしないと舌が、鼻が鈍るから。合格のためには試飲は必須だったんですよね。で、飲めば飲むほど、ちょっとの量では酔わなくなってた。明らかに、自分でも「お酒に強くなったなぁ」と実感できてたんです。

 

よく昔から言われていましたよね。人には飲酒にまつわる3タイプがあると。

 

・ザルのひと

・鍛えたら強くなるひと

・体質的に全然飲めないひと

 

私の飲酒歴を見ると、これは間違いなく真ん中の「鍛えたら強くなるひと」だろうなとは思ってました。

 

でも、鍛えて強くなって飲酒量が増えることは、体にとっていいことでしょうか?

強い人が、強いからと言ってたくさんアルコールを節酒しても、それは大丈夫ってこと?

 

そんなわけないよね!

 

私はこのほど直腸がんを患って、アルコール制限を出来る限りしようと自分出来ました。でも、ワインをゼロには出来ない。だって好きだし、もはや私の生活の一部に入ってしまっているから。ワイン見てると楽しし(ワインリストだけで30分はいけるクチ)、香りにとろけそうになるし(グラスに注がれた香りだけで10分はいけるクチ)、ぴったりマッチしたお料理とワインを飲めば、幸せ度まちがいなくアップする。私にワインを完全に断つことなど、出来ないよ…。

ワインだけは。どれだけ塾長(勝間塾の塾長つまり勝間和代さん)に「アルコールはやめよう!」と強く言われてもやめられないよ…(苦笑)

 

そしていわゆる「がんリスクを高めないためのアルコール量」は、純アルコールにして1日20gと言われている。これは日本酒1合、ワインならグラス2杯、ビールならロング缶1本分、とか言われている。でもこれだって、その人の体格によるだろうし。体重100キロの人の20gと、50キロの人の20gの適量が同じわけないよね、って。そのくらいは想像つく。

 

で、私は本当に20gのアルコールを節酒しても大丈夫なのか?

そのことをどう証明すればよいのか?

と真剣に考え、いろいろ本を読んだりネットで調べたりしたわけです。そこで出会ったのが、今話題?の「遺伝子検査キット」

私がやったのは、

「アルコール感受性遺伝子検査」というものです。

 

 

その能書きによると、

「アルコールの分解にとても重要な酵素2つ(ADH1BとALDH2)に含まれる2つの遺伝子を検査し、9タイプのアルコール体質のどれにあなたが該当するかを見極めます」

という検査。(要約するとね)

 
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9タイプには

「依存症リスクが最も高い大酒のみタイプ」とか

「つい飲み過ぎてしまう大酒のみタイプ」とか

「飲酒による健康リスクが高いタイプ」とかがありまして。さて私は…どれなんだろう?!

 

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(検査の実際と結果について:後編…に続く)

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今夜10/19の0:25からためしてガッテンすい臓がんは必見です!

すい臓…それがどのような働きを担当しているのか、よくわからないけれど、すい臓がんが恐ろしいがんであることだけは重々承知しております。

 

先日他界した大叔父さんも、すい臓がんがわかってから半年の命でした…

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どうしてもすい臓がんは、見つかった時には手遅れ、なイメージがあります。

織田裕二さんと吉田羊さんの映画、

 
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こちらも、すい臓がんが見つかった夫のストーリーでした…。泣き笑いの結末なんですけどね。

 

でも、今夜再放送されるNHKのためしてガッテンを見れば、すい臓がんをただ怖がるだけではなくなります!

www9.nhk.or.jp

私は先日の放送をすでに見たのですが、はてさてどういう展開になるのだろうかこの番組は…という感じで、ぐいぐい引き込まれながら見せられるのですが。

 

いろんな気持ちが沸き起こりました。

 

・なぜすい臓がんは怖いの?

・すい臓がんの早期発見に気が遠くなるほどの取り組みをしたドクターたちの頑張り!

・わがまちのすい臓がんを少しでもなくそう!と立ち上がったドクターの行動力!

・そもそもすい臓がんリスクを高めないためには何が大事?

・成功事例をもっともっと広めるために、関係各位の皆さん、もっと本気で取り組んで!全国に広めて!

 

…ざくっと、このようなことを思いながら見ていました。

 

私と同様、よくわからないままに「すい臓がん怖い!」と思っている皆さんには、ぜひ今夜10月19日(金)深夜0時25分からのためしてガッテンをご覧ください。

知らないことは、怖いこと。

知れば、無駄に恐怖感を抱かずにすむようになりますよ。

がん撲滅の動きは、確実に進化しています。

家でお酒を飲まない。では、何を飲むか?

夜の訪れが早くなりましたね。

こんな、秋が深まる夜には、しっぽりと赤ワインでも傾けたいところですが…

私はもう、自宅ではよほどのことがない限り、お酒を飲まないことに決めました。

 

で、最近はこればっかり飲んでます♪

 

ちょっとは休肝日を設けなきゃな~と思い始めた方!

特に、炭酸系のお酒が好きな方には、超超おすすめのドリンクです。

美味しいし、体にも良いし。一石二鳥。

もう私の中では、完全にビールを超えましたね…。

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人生いろいろ、がんもいろいろ~本庶佑先生のノーベル賞受賞と免疫療法のこと

京都大学本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授がノーベル医学・生理学賞受賞を受賞されました。このニュースを耳にした私は、今までのノーベル賞の話題よりも何倍も何十倍も注目し(そりゃそうですよ、がんのことだもの!)、記者会見も聞いたし、関連記事も読みました。

 

あらためて、素晴らしい研究内容と、素晴らしい研究姿勢、そしてお人柄や考え方にも敬意を表し、がんサバイバーの一人として心から感謝申し上げたいです。

 

私はがんになるまでは、

がんって、これだけ長年ひとびとを悩ませている病気だし、だからこそ多くの人ががん撲滅に注力し、研究しているはずなのに。なぜに未だに特効薬がないのかな…と不思議でなりませんでした。

 

でも、がんになってみて、ちょっとその思いは変わりました。

 

がんって、人の顔や体つきが全員違うように、がんも人によって顔つきが違うんですね。どこに発生するがんなのか、がんの性質はどういうタイプなのか、進行が早いやつか遅いやつか、転移しやすいやつなのか…それはそれはバリエーション豊か。もちろん、人で言う人種や血液型、体格、髪の色・目の色といったカテゴリ分けは、がんに対してもある程度できるわけですが、せいぜいそこまで。

 

だから、私と同じ大腸がんで再発する人もしない人もいたり、余命半年の宣告を受けても5年以上生きている人もいたり。その予後も実にバリエーション豊かです。こればっかりはもう、自分の身体と、自分の中にいるがんの性質によるもので、まぁ言ってしまえば、仕方のないこと。

 

でもその仕方のないことに対してあれこれと手を尽くすのが癌の治療であり、今回の免疫療法は、これまであったがんの三大治療と言われている放射線、手術そして抗がん剤に続く第4の治療法として有益であり、そこが評価されたということですね。

 

この免疫治療の薬である オプジーボは 今は正式に適用される癌は肺がんとかいくつかのがんに限定されているけれども、 そのその子の薬の働きは 自分の免疫力を高めるということにつながることだから、どのガンにも 有効であるだろうという期待がとても大きいそうです。まだ検証が進んでいる最中なので私の大腸がんにはまだ適用されていませんが、今後はもっともっと可能性が広がるんじゃないかと思います。

 

ただそれでも効く人と効かない人がいて、うまくいってガンが消えてしまう場合もあればそうでない場合もある。そのことこそががんのバリエーションの豊かさを示しているものであり、今回のノーベル賞の発表によってそういうがんというものの性質が多くの人に知れ渡ったということは、 とても良かったんじゃないかと私は思います。

 

一言でがんって言うと、何がん?ステージは?というような話になるけれども ステージ1だからといって転移が全くしないというわけでもないだろうし、ステージ4だからといってすぐに余命何ヶ月というわけでもない。そのぐらい がんひとつひとつには個性があり顔つきも違い、でも一つ言えることはがんはどんどん増えていく性質であるということ 。だから大きな大きな塊となって目に見えるほどに増える前に、早くその存在に気づいて 見つけて対処してあげるということがやっぱり大事だよね!と。ここでも改めて強く言いたいのです 。

 

まあこんなことを書いている私も、もし自分が今がんになっていなかったら、今回のニュースのへーそうなんだ、すごいね、くらいに軽く受け止めていたと思います。でも今は決して他人事じゃないし、もう、がんは完全に自分ごとだし。今がんじゃない人には自分事として捉えるのは難しいことだって、すごくよく分かるけれども。でも私がこうやってしつこく言うことで、それが誰かに伝わって誰かががんになることを防ぐこともできるかも!

 

そんなことを私は信じてこのブログを書き続けています。

 

 

がんで亡くなるということ~膵臓がんステージ4で治療をしない選択をした大叔父さん

この9月末に、私が大変お世話になった大叔父さん(父の父の弟、以下おじさんと表記します)が膵臓がんで亡くなり、葬儀に参列してきた。

 

おじさんが末期がんであると実家の母から聞いたのは、今年のゴールデンウイークを過ぎたころだろうか。そして、もういつどうなってもおかしくない状態、もって一か月だろうと宣告されたと聞いたのが、私がまだがん研有明病院に入院していた8月末のことだった。

 

そのおじさんは、私と同じ県内に住んでいることもあって、昔からとても可愛がってくれていた。親元を離れ東京の大学に進学し、一人暮らしをしていたときにも、近くにいるからと気にかけてくださったり。私がブラジルに住んでいるときにも、メールで(!)連絡をくれたり。祖父の兄弟は6人いるけれど、その中で間違いなく私と一番濃くお付き合いがあったおじさんだ。

 

わたしの祖父は100歳で亡くなり、末の弟であるおじさんは89歳。祖父は病気知らずでとても体が強い人で、おじさんも祖父に負けず劣らずの強い人だった。だから本人も、兄貴と同じ100歳まで生きるぞ、と常々言っていた。去年11月の祖父の3回忌では親戚一同の前で元気に挨拶をし、本当に余裕で100歳を行きそうだったのに。100歳までまだ10年も残して、逝ってしまった。

 

別の疾患の検査でエコーをやったら、どうやら膵臓に何かあるようだとわかり、詳しく調べたらそれは悪性で、すでにステージ4だったと判明したのが3月だという。その時点で余命半年と言われ、全くその通りになった。

 

残りの人生半年と言われ、100歳まで生きる気マンマンで、それまで元気だったおじさんは、そりゃあショックだった。ほとんど自覚症状はなかったのだから。がんに対して、体力的にもう手術は出来ないけれど、抗がん剤などの延命治療を受けるという選択肢はあったという。でも、おじさんは、「最後くらい好きなようにさせてくれ」と、何の治療も受けないことを選んだ。ある意味、自分の運命を受け入れ、自然に逆らわず、最期を迎えることを選んだのだ。

 

私がおじさんの娘だったら、と思う。自分の親に対して、少しでも長生きしてほしい、と願うと思う。でも、自分ががんを患ってみると、その考えは少し変わった。がんの治療を受けて辛い副作用に耐えながら生きる人生が果たして良いのか…と真剣に思うようになった。

 

あと半年あるならば、その半年をどう生きるのか。そのことを自由に、自分の意志で決めると本人が言うのなら、娘として受け入れるしかないかな、とも思う。

 

でもでも。

いま話題の免疫療法で、もしかしたら奇跡的にがんが消えるかも知れない。その可能性を、何もやらずに捨ててしまうという選択は、果たして娘として受け入れられるだろうか…?

 

ちょっとここは実際に娘ではないので、その時にならないとわからないけども。

 

さて、余命半年と言われたおじさんがしたことは。ゆかりの地を家族とともにめぐる旅であった。生まれ故郷の北海道(わたしの実家でもある)、志願兵時代に過ごした茨城、そして長いこと駐在員として暮らしていたマレーシアやインドネシア、タイなどの国々…。ステージ4のがん患者でも、海外旅行に行けるんだ!ってびっくりなんだけど、今年の6月に最後の東南アジア旅行に実際に行ってきた。その時の写真がアルバムにおさめられ、緩和ケア病棟のおじさんのベッドサイドに大切に置いてあった。

 

そんな風に、最後まで世界を飛び回ったおじさんは、ぎりぎりまで自宅で暮らし、8月末にお腹が痛くなって病院にみずから出向いた前の日まで、趣味の畑仕事に精を出していたという。農家出身だからか、晩年は市民農園での野菜作りが生きがいで、猛暑の夏も毎日畑に出ては家族を心配させていたという。

 

そんなおじさんの最期。自分で選んだ最後の半年は、きっと充実していただろうし、楽しかっただろうし、満足していただろうな、と思う。半年が長いか短いか。それはその人その人によって違うと思うけれど、限りある命の、文字通り「限り」を知ることができる「がん」という病気とは、なんというものだろう。

 

人はいつかかならず終わりを迎える。私は今回、自分ががんを患って、死を身近に感じざるを得なかった。(だって、入院中にさくらももこさんが乳がんで亡くなったし、山本KIDさんも…樹木希林さんも…)

自分は幸いにして、余命宣告をされるステージではなかったけれど、それでもやっぱり、死というものはそれまでよりもっとずっと身近なものになった。

 

そんな時ふと、思った。

自分は結局のところ、何で死ぬんだろうな、と。いったい、何で死ぬのがいいんだろうな、と。そんなこと考えるなんて縁起でもない、と言われたとしても、考えたことは考えたんだから仕方ない(苦笑)

 

その時ちょうど何で読んだあるフレーズ。

「がんで死ぬのは、悪くない」。

確か、がんの専門医が書いた何かの本かコラムだった。

 

なるほど、確かに。と、素直にそれを読んだとき思った。

限りある命の限りを知り、その日を迎えるまでの日々を納得いく形で過ごす。そして最後を迎えることは、悪くないかも…と。

突然何かの拍子に思いがけず死んでしまうよりも、命の限りを見据えて、好きなように生きるほうがいい、とその時思ったんだよね。

 

その思いと、おじさんの「治療を受けず最期の半年を好きに生きる」という選択とがリンクして。妙に納得してしまってね。

ある意味、自分の死に方を、おじさんは自分で決めたのだなぁ。

 

がんになること自体は、人は自分で決めることはできない。けれど、なってしまった自分とどう向き合うかは、自分で決めることが出来る。その決め方は人それぞれでいい。延命治療を受け、一日でも長くと望むもいい。一日でも長くと望む家族のために、辛い治療に取り組むもいい。それこそは自分の意志であるべきだし、その決定に対して、他人がとやかく言うものでもない。

 

8月の末に退院し、それから数週間経ち、ようやく外出できる体力と気力が戻った9月の半ばに、私はおじさんに会いに緩和ケア病棟へと足を運んだ。私の生き方に大きな影響を与えてくれたおじさんに、どうしても最後に感謝の言葉を伝えておきたくて。

 

私が高校まで過ごした北海道の実家に、おじさんはよく遊びに来ていた。小さいころ、マレーシアやインドネシアの珍しいお土産を手に、派手な柄のシャツで現れるおじさんの姿はとてもカッコよくて。中学くらいになると、海外の話、英語の話をいろいろと語ってくれた。ド田舎で外国人なんて見たことももないし、英語なんて聞いたこともない…という環境で生きていた私にとって、世界へのとびらを開いてくれた重要人物は間違いなくおじさんだ。おじさんのおかげで私は海外に興味を持ち、英語を学びたいと思うようになり、世界を飛び回れる仕事に就きたい!と思うようになったのだから。

 

そのことを改めて伝えておきたかった。だから、私が退院して外出できるようになるまで、どうかおじさん、頑張って生きていて!と願っていた。

 

ベッドから体を起こして、なんとか会話ができる状態になったおじさんの手を握り、

「おじさんが私に、世界が広いってことを教えてくれたよ。おじさんのおかげで、私は今の人生を生きることが出来ています。ありがとう」と涙をこらえて伝えた。おじさんは強い痛み止めを常時使っていて、そのせいかやっぱり少しもうろうとしているところがあったから、私の言葉がちゃんと伝わったかどうか定かではないけれど。おじさんが生きているうちに、ちゃんと言えて良かった。伝えたいことを、生きているうちに伝える。それは伝える側のエゴになるかも知れないけれど、伝えられずに終わって後悔するのは避けたかった。会えるものなら会って、ちゃんとありがとうを言いたかった。

 

病室でのおじさんは、痛み止め(モルヒネ)を使っているとはいえ辛そうで、しんどそうだった。きっと私の手術直後のあの痛みが長く続いていて、それに耐えている毎日なんだろうなと想像した。しんどいよね、と声をかけると、目を閉じて言葉なく強く数回うなずいた姿が忘れられない。

 

遺影のおじさんは、美しいバティックを着て、笑顔だった。もう会えないのか、と思うと寂しい限りだけど、みんな順番だからね。これまで本当にお疲れさまでした、と敬礼した。

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がんを受け入れ、最後までがんと共に生きたおじさん。そういう生き方もあるし、がんって、そういうものだよね…っておじさんは改めて私に教えてくれた。

 

だから私も、今後どういう風に転んでも、自分を受け入れ、自分を構成するものたちと共に生きていくよ。私に世界の広さを教えてくれたおじさんに、最後にまた一つ教えられたね。

ありがとう。ご冥福をお祈りします。