がんストーリーは突然に~46歳、働き盛りの2児の母による大腸がんブログ~

2018年夏、元気印の働く母が突然がん患者になっちゃった…入院そして外科手術を経て、まだまだ続くがんストーリーを綴るブログです。

手術前さいごのオフィスと、サシ飲みカミングアウトで嬉しいこと

2018年8月15日(水)

 

終戦の日

ある意味、賑やかになる靖国神社を横目に、わたしは入院前最後の出勤で九段下のオフィスに向かった。暑い暑い。とにかく暑い!

 

夏休みをとっている社員も多いこの日、オフィスは人も少なく、落ち着いてた。

わたしはすでにチームメンバーへの業務の引継ぎなどは終えていたから、この日は、総務の担当の方と入院とその後の勤務についての話をしたり、給付金関連の話をしたり。

メールをチェックして、取引先の方々に休暇のお知らせメールを書いたりした。

 

しばらくオフィスに通勤しなくなるんだな…という実感は、全然ない。

なにもかもが通常通りなんだもん。相変わらずどこも痛くも痒くもないし。本当にもうすぐ手術するのかな私…

自分でも本当に変な感じがする。

 

それでも最後の出勤日である。そうなのである。

職場のみなさんに励まされ、オフィスを出てもなお、実感はわかないんだけどね…。

 

この日の夜は、

数年ぶり?に会う友人と小さなイタリアンレストランで待ち合わせた。気の置けない友人。もちろん、がんの話はまだしていない。けど、これから話そうと決めていた。二人きりで誰かと会う時は、相手がよほどの心配性でない限り、わたしはカミングアウトする。話そうと思って話すわけではないんだけど、話したくなってしまう。聞かされるほうも、たやすく聞ける内容でもないよね…と思うし、悪いなぁこんな話題…と思うこともあるけれど、なぜ話すかと言うと、私と同じ目に遭ってほしくないから。それに尽きます。しっかり対策をとれば、回避できなくもないことなんだよ、ということを、大切な友達にちゃんと伝えておきたいから。

 

なのでこの日もじっくりと話した。彼女はしっかりと受け止めてくれた。受け止めてくれたどころか、辛い記憶も紐解きながら、わたしを勇気づけてくれた。さらには、検査を受けなきゃと思っていた自分の背中を押してくれてありがとう、とまで言ってくれた。実際に、それからすぐに彼女はおしりカメラの予約を取り、実際に受診までしてくれた。

 

私の話を聞いて、おしりカメラを実際に受けてくれる人は、実はそんなに多くはない。みんないろいろな理由で、すぐには行動に移せない。でも、すぐに受けてくれる人もいる。そして早期にポリープを見つけて取っている。それこそが、わたしのカミングアウトの理由。「検査受けてきたよ!」の報告が、わたしにはとても嬉しい。検査で何か見つかっても見つからなくても、一度検査しておくと安心はできるよね。受けた人の報告の声は概して明るい。体のことは、いろいろとみんな不安や不具合があるけれど、おしりカメラでひとつ安心材料を得られれば、ひとつ不安を減らすことが出来るよね。それって、結構、大きいことだと思うんだ…。

 

大好きな友人に、ひとつでも安心材料をあげるきっかけが作れたら。がん患者冥利に尽きるってものです。

 

それにしても美味しいお店だったー。ご自慢のローストビーフは絶品でしたよ。

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こんな風に友達と夜ゴハンを美味しいお店で♪っていうのは、次はどのくらい先になるんだろう。って、また考えちゃった。

 

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